塾長論文 コロナの現状と処方箋 2020年11月13日
コロナの現状と処方箋 2020 11 13(金)
Ⅰ「なぜ感染爆発する可能性が高いのか?」
①季節要因(EU⇒北海道)
②医療設備の整ったEUで1日万単位の感染、医療体制ひっ迫が起こっている。
③感染経路不明(市中感染)約50パーセント
⇒家庭感染⇒高齢者比率高まる(現在年齢構成で第2波より高齢者比率高まっている)
(結果)東京の感染者数1000人単位、全国で10000単位の可能性高い。
Ⅱ現在のコロナ対応の問題点
①市中感染(経路不明の感染者)比率50パーセント超える。クラスター対応だけでは50パーセントしか対応できない。経路不明の感染者が約50パーセントおり、その人たちは感染経路をたどって濃厚接触者を洗い出し検査する対応ができない。感染者の半数の人が感染させたであろう周囲の人は捕捉できないということである。捕捉できないのだから、その人たちは市中でさらに感染を広げることになる。このままでは捕捉できない(見えない)感染の広がりへの対応ができない。
②感染の急激な広がりに対して現在の対応は“もっと、もっと、もっと…個人が気をつけなさい”と個人の注意レベルを上げる呼びかけが中心の対応になっている。
□コロナ封じ込めがうまくいっている国
・台湾 ニュージーランド 中国
感染者0または一桁、二桁の感染者数。すべて大量のPCR検査を実施し、感染者をあぶりだし、早期に隔離するという方針を取った国である。
中国ではある都市で数十人の感染者が出た時、900万以上の全員検査を行った。
Ⅲ処方箋
“大規模なPCR検査を実施し、感染者をあぶりだし早期に隔離する。検査は無症状の人も含めて希望者全員に廉価(自己負担1000円程度)で実施する。陰性(とりあえず)の人に社会を回してもらい、遊んでもらう”
*現在2000円の唾液検査も可能になっているので、量産効果と政府からの支援、所属企業などからの一定の支援で自己負担1000円程度は十分可能になると考えられる。
①「PCR検査を希望者全員に廉価な自己負担(1000円程度)で実施する」
大規模なPCR検査を政府援助と企業などの支援&自己負担(1000円程度で可能と考えられる)で実施。希望者全員廉価で実施となれば、市中感染(感染経路不明)にも網をかぶせる(感染者を発見する)ことができる。一応陰性の出た人が仕事をし、遊びに行くという体制でコロナ対応と経済活動を両立させる。
*米国 バイデン氏 「全員、無料でPCR検査」と言っている。中国も大量実施して封じ込めている。日本でできないはずはない。
②「GO TOキャンペーンは直ちに中止して資金をPCR検査支援金に回すべきである!」
WITHコロナとは経済を回すことと感染拡大防止を両立させるということである。
国民が互いを感染していると恐れながら経済を回せ、遊べということである。コロナ封じ込めの攻めの視点が入っていないので、コロナの広がりによりジリ貧政策とならざるを得ない。現在のコロナ対策のメインは個人の一層の努力要請だけである。
ではコロナ下の経済刺激策はどうあるべきか?
安全性の確保である。安全性の確保がウイズコロナの経済対策だろう。
上記のようにPCR検査を廉価で大幅に拡大し、希望者全員に検査を実施する。少なくとも1か月に1度陰性確認を行って経済を回すイメージである。もちろん偽陰性、擬陽性の可能性はあるわけだが毎月の検査で安全性の精度は時間がたつにつれて担保される。とりあえず安全(陰性)だから経済を回し、旅行にも行くという発想である。
栃木県那須塩原市ではPCR検査付き旅行パックを提案している。地元関係者も旅行客もPCR検査院政を前提とする企画である。
一応の安全が確保されれば刺激がなくても人々の需要は回復する。国民は動きを封じられて欲求不満状態。「動いても大丈夫=陰性」という社会の仕組み、空気ができれば自腹でも(GO TO支援はなくても)需要は爆発的に拡大する。これは中国の事例(リベンジ需要の爆発))で明らかである。
GO TOキャンペーンの資金をPCR検査大幅拡充資金に充当し、攻めの「ウイズコロナ」対策を実施すべきである。
S&Sセミナー 塾長 小田清